2021/03/31 16:48
ランドセルは年々進化を続けています。ぱっと見では昔から変わりませんが、サイズ、カラーバリエーション、軽量化、刺繍、機能、製法、素材…様々なポイントにこだわりがあります。
そのこだわりは子どものためでもありますが、ランドセルの製造・販売に長年携わる者としては昨今のこだわり至上主義ともいえる流れは少し過剰であるように見受けられます。(こんなことを言うと各方面からお叱りを受けそうですが…)
もちろん、そういったこだわりを見比べて吟味するのが楽しかったり、予算に余裕がある場合などは、ランドセル選びという思い出をご家族で作って欲しいと節に思います。
一方で、そういった情報収集する時間が無かったり、ご予算に余裕がなかったり、そもそもそこまでランドセルに情熱的になれなかったりする方もいらっしゃいます。
そんな方に向けて、簡単ではありますが、インターネット通販でランドセルを選ぶ際の気をつけたいポイントを3つご紹介します。
上から順に優先度が高いフィルターになっています。
価格
ランドセルの価格は今や平均5万~6万円と言われていますが、最安値は約1万円、高いものは約12万円と10倍ほどの開きがあります。もちろんそれぞれに高い理由、安い理由がありますが、ご家庭の事情も踏まえておおよその予算は決めておいた方がいいです。その価格帯でまずは検索すると良いでしょう。
デザイン
価格帯を決めたらその中から好みのデザイン(刺繍・色も含めて)を決めましょう。今は男の子=黒、女の子=赤、という認識は徐々に薄れてきていますので、子どもの自身に選ばせてしまってもいいところかもしれません。とはいえ、男の子は黒が一番人気というのは変わらないので当然メーカーも黒を多くラインナップします。青がいい、カーキがいい、というお子様の場合は必然的にここである程度候補が絞られます。女の子の場合は何色を選んでも浮くことがないほどカラフルですし、薄い色だと汚れが気になるという声も聞くのですが、女の子の場合、ランドセルカバーをした上で、キレイに扱う傾向が強いので、気にしなくていいと思います。
機能(保証)
と、ひとくくりに言っても各社様々な名前のものがあり、少しややこしい印象を覚えるかもしれません。おおよそ以下のようなものがランドセルには標準的に付帯しています。
- 安心安全機能
- 安全ナスカン
- 引きずられ事故を防ぐため、強い力がかかると外れる設計の安全ナスカン
- 反射材
- 自動車や自転車のライトがあたってもしっかり反射して交通事故を防止
- ワンタッチロック
- 押し込むだけでカンタンロック。締め忘れを防止
- 型崩れ防止
- 乱暴に扱っても型崩れしにくい
- 本体防水素材
- 雨の日で濡れてもよれない安心防水
- 背裏通気性素材
- 汗のかきやすい子どもでも蒸れにくい通気性のある素材
- 安全ナスカン
- 便利機能
- 背負いやすいアップ式背カン
- 左右に稼働し、根本から立ち上がった形状の背負いやすく動きやすい金具
- 持ち手ハンドル
- ロッカーから引き出しやすく持ち運びしやすい
- 肩ベルトDカン
- 防犯ブザーをつけるためにあると便利
- 前ポケット内Dカン
- カギやパスケースなど紛失防止
- 広がる中段ポケット
- 筆箱や上履きなど少し厚めなものでも収納できる
- ラウンドファスナーワイドポケット
- 開け閉めしやすいファスナー
- 開け閉めしやすいファスナー
- 背負いやすいアップ式背カン
- 耐久性
- 6年間の使用を想定した設計・試験・製造
- 6年間修理保証
しかし、機能として「付いている」か「付いていない」かで言えば「付いている」ものでも、それがどの程度のレベルで付いているのかというところで価格差になったりします。
この辺を説明するのは長くなるのでまた別の機会にしますが、ほとんどのランドセルには6年間修理保証が付いているので、万が一のときには難しいことはわからなくても購入店舗に修理依頼を行えば代替ランドセルの手配から修理対応までやってくれるのが普通です。
経験上、有名メーカー品でも、無名メーカー品でも壊れる時は壊れるし、壊れない時は壊れません。絶対に壊れない形あるものは存在しないので、万が一壊れたとしても安心出来ること。それが機能に表れていることを重視することをおすすめします。
まとめ
ある程度大人がフィルターしてあげてから、「この中から好きなものを選んでいいよ」と子どもに選ばせてあげやすいのがネット通販の最大のメリットだと思います。
我が家では、入学式まではランドセルって特別なものっていう意識でしたが、1週間もすればただの通学カバンという意識に変わってしまいました。あまり思いを込めすぎて、少しのキズや汚れにイライラするくらいなら、もっと気軽に選んで、気軽に使ってもらえればよかったなと今になって反省しています。